天下の険、箱根。
「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」
古より歌に唄われた東海道最難所のひとつ
箱根は、京の都と江戸を結ぶ要路にございます。
その歴史は古く、奈良時代に箱根神社が鎮座し、
湯本温泉が開湯します。「天下の険」と畏れられた、
箱根八里の山越えの難儀さ。
いざ箱根に進まんとする旅人は甘味に力を求め
無事、箱根を越えた旅人は  甘味に 安堵を得ました。

箱根湯本の茶店の生業は、旅人を甘味をもってもてなし
旅の無事を祈り、旅の安堵を称えたのです。

旅をすること、人と人が往来することが難儀となったいま
箱根のちもとは、東海道の要所に
暖簾を構える茶店の役目をもって
京の都と江戸を結び、新たなる甘味を生み出します。

今を生きる旅人たちに力を、
安堵をお届けしたいと願っています。